CANOE MARATHON
カヌーマラソン
競技概要
カヌーマラソンは川、湖、河口、海などを組み合わせて設定されたコースで行われます。
マラソンという名のとおり、長距離を漕ぐレースですが、近年では、概ね3㎞の周回コース内に人工のポーテージ(陸路運搬)を設定して漕ぐ+艇を持って走るスタイルで行われる場合が多く、より観客が楽しめるように発展してきました。
種目はカヤック部門(K) 、カナディアン部門(C)、SUP部門に分かれており、K1、K2、K4、C1、C2、SUPなどがあります。KやCの艇はほぼスプリントと同じですが、重量や形状などの細かいルールはスプリントと異なっています。国際大会では、ICF世界選手権大会、ワールドゲームズ、ICFワールドカップ、アジア選手権大会などが開催されています。
ルール
マラソン競技の標準的なレース距離とレース方法
ロングディスタンス | 概ね10km以上で距離の明確な上限設定はありません。 |
ショートディスタンス | 概ね3.4kmから15kmの間で設定されています。 |
レース方法 | 近年は、主に3km程度(ショートは1km程度)の水上回航コース+80m~100mのポーテージを1周として、周回レースが行われています。 選手同士は、衝突や進路妨害を除いて、波乗りが認められており、水上では選手が前に出るか出ないかなどの駆け引きが行われます。 |
スタートの種類
マラソン競技が実施される会場のコンディション等によってスタートの種類が異なります。
ステーショナリースタート | 最も標準的なスタート方法です。艇のバウ(艇首)をスタートラインに揃えて、全艇が静止した状態でスタートします。全員が横一列に並び、設置された自動発艇装置でスタートすることもあります。 |
ローリングスタート | 流れが強く、静止スタートが難しい場合に、艇首を揃えながら徐々に進み、合図でスタートラインを横切る方法でスタートします。 |
インターバルスタート | 選手のスタート時間一覧表によって個々もしくは数名のグループ毎にスタートします。 |
その他、ビーチから走って艇に飛び乗りスタートするビーチスタートや抽選により決められた格子(網目)状のエリアごとに並ぶ方法で、ランキング上位者が優位なエリアからスタートするグリッドスタートなどもあります。
ポーテージ(Portage)(陸路運搬)
レースのコースには、ポーテージ(陸路運搬)エリアが含まれる場合があります。
選手は、80m~100mのポーテージエリアを自分の艇を担いで走り、再び水上へ漕ぎ出します。
特にポーテージエリアは、観客の間近に設定されることが多く、選手の艇の乗り降りや、艇を担いで走る姿などを見ることもでき、選手の呼吸音も聞こえるくらいの距離で観戦することができます。
ポーテージエリアでは、監督等が選手へ給水などのサポートが可能となるフィーディングエリア が設けられています。
見どころ
カヌーマラソンは、「タクティクス(作戦)」も勝敗の重要な要素になります。水上での駆け引き、ポーテージでの作戦は勝敗を左右します。
カヌーマラソンは、周回コースのため、選手が何度も観客の前を通過していきます。
特にポーテージエリアは、観客の間近に設定されることが多く、選手の艇の乗り降りや、艇を担いで走る姿などを見ることもでき、選手の呼吸音も聞こえるくらいの距離で観戦することができます。
ポーテージでは、監督等のサポーターが給水の為に選手と並走することができ、選手はいつ給水を受けるか、サポーターはいかに選手のスピードを落とさずに給水補助を行うか、緊張の瞬間も見ることができます。
1つのレースは長時間にわたりますが、トップ集団は先頭を入れ替えながら、ハイスピードでレースが展開され、ゴール前のスプリントではコンマ差の接戦となるレースもあり、多くの観客が選手の姿に魅了されます。
海外ではスプリントのオリンピック出場選手が、カヌーマラソンレースに出場することもあります。
カヌーマラソンはスプリント競技力の向上にも深く関係し、本格的に『二刀流を実践している選手』は、世界的にも有名で人気の選手です。
DISCIPLINES
競技種目